2011年12月17日土曜日

アカペラ演奏、音取りの秘密: Swingle Singers

イギリスをベースにしたスイングル・シンガーズのコンサートに行きました。国際的活躍をする、有名なアカペラグループです。

おお、これは!

何の楽器の助けもなく、音とり無しで即座に歌いだす、そのハーモニーの正確さに驚きました。みなさん、絶対音感の持ち主ばかりなのでしょうか?

------------------------------------------------

クリスマスコンサートなのでクリスマスにちなむ曲中心です。

正確で力強いボイスパーカッションのリズム、そして吹奏楽器や弦楽器を模した声での合奏(?)。

そのパフォーマンスのおもしろさ、高い完成度には、ただただ、ため息がでました。



◆メンバー全員、絶対音感の持ち主ですか?◆

コンサートが終わり、CDを買った人対象にサイン会が行われるとのアナウンス。この質問をするためにCDを購入。ところが、長い列に押されて、CDにサインもらうのがやっとでした。

でもサイン会が終わり、メンバーが立ち上がったチャンスを捉えて、この質問をしてみました。

すると、嬉しい答えが返ってきました。

絶対音感は2人だけ(ジョアンナら)。イヤホンモニターで音をとったり、ボイパの一人が袖に忍ばせたベルをそっと鳴らすのを聴いて音とりをしているのだそうです。(な~んだ、やっぱりそうなんだ~♪)

音取りをしているそぶりを全く見せないところが、さすがプロですね。

持っていたLittle Jazz MassのKyrieの楽譜裏に、みなさんのサインを頂きました。(感激)


----------------------------------------------------------------------------------

◆グループの構成◆

男女各4名の計8名。

バス&ボイスパーカッション/コントラバス:ケビン・フォックス、トビアス・ハグ
テノール&ボイスパーカッション/ボイス楽器:オリバー・グリフィス、クリストファー・ジェイ

ソプラノ&ボイスパーカッション/ボイス楽器:ジョアンナ・ゴールドスミス・イートソン、サラ・ブライマー

アルト&ボイスパーカッション/ボイス楽器:クレア・ウィーラー、ルーシー・ベイリー


◆曲目◆
バッハからビートルズ、ピアソラの「リベルタンゴ」にいたるまで、変化に富み、さまざまな趣向、演出をこらして、観客を舞台に惹きつけ続けました。
圧巻はやはりチャイコフスキーの序曲「1812年」でした。(1812年はナポレオンの軍隊がロシア遠征をした年です) 大砲の弾が空中を飛び、落下して爆発する際の照明効果やボイパによる爆発音は迫力満点でした。


◆音響◆

ドイツ製のスピーカ(d&b audiotechnik)6個(high 2, mid 2, low 2)組みを舞台左右に置き、その間には、舞台緞帳手前の位置に4台の横に細長いスピーカーを客席に向けて配置してありました。ステージ内側両サイドにサイドスピーカーは確認できませんでした。メンバーはみなワイヤレスマイクを各自持って歌っていましたし、腰には小さな受信機を装着していましたから、モニターはイヤホンモニターと思われます。

2011年12月13日火曜日

ロマ音楽:ジプシー、オーケストラに参加!

「Le Concert」
爽快なフランス映画です。ロシア語とフランス語が飛び交い、ロシア人の身体にしみついたソ連時代の名残りが、随所で観客を笑わせてくれます。
特に、ロマ音楽の演奏者がオーケストラで演奏する設定には、この上なく胸わくわくです。

◆あらすじ◆
30年前にブレジネフ批判をして指揮者を解雇され、今はボリショイ劇場の掃除夫のフィリポフ。支配人の部屋を掃除中に来たパリの劇場からの演奏公演依頼ファックスを見て、夢の計画立案。
昔の仲間を集めて、にわか楽団結成。ゲスト演奏者にフランスの著名新進女性バイオリニストを指名して、自分たちはボリショイ・オーケストラになりすまし、パリへ。
--------------------------------------------------------------------------
◆ロマ音楽の登場場面◆
リハにやってきたプリマドンナのジャン=マリー・ジャケ。リハなのに空席だらけの団員の椅子。団員は町に繰り出してキャビアを売ったり、バイトしたりと生活費稼ぎ中。ジャケが不快感をあらわにしていると、そこに現れたのがジプシーバイオリニスト(Anghel Gheorghe。ルーマニアの著名なロマ楽団 Taraf De Haidouksのメンバー)とその仲間。現地調達した楽器や衣装を持ち込み、すぐさまバイオリンを手にします。
彼女の周囲を回りながらバイオリンで、最初はジプシー曲を弾き、周囲がそれに乗せられて踊りだしそうな雰囲気に。ジャケの表情は硬く曇ります。でも。
Anghelが突然、パガニーニの「カプリチオ24番」に移り、クラシック奏法で超絶技巧を見せると、彼女の顔から不安がすぅっと引いて笑みが浮かびます。

彼女の台詞:「どうやったの?倍音のアルペジオの指使い・・・」

-------------------------------------------------------------------------

蛇足情報:

このフィドラーはアンゲル・ゲオルゲさん。本国ルーマニアのウィキペディアの紹介によりますと、1938年生まれなので、映画のとき(2009)には71歳。本当でしょうか?見えませんね、お若いです。

彼の楽団タラフ・デ・ハイドゥクスは1990年頃から世界的に注目され始めたルーマニアを代表するロマ楽団。ジョニー・デップがこの楽団の大ファンであるのは有名。

2011年12月11日日曜日

ハウリング対策?: PAの超シンプル化

5年目、9回目コンサートの音響オペレートのアシストです。

写真はカントリーバンドさん。袖裏にしつらえたコンソール。

ケーブルの数を見ると分りますが、超シンプル。YAMAHAの軽量ミキサー。手前にグライコ。

------------------------------------------
先輩Aさんの器材は年ごとにシンプル化が進み、今回はさらに厳選された必要最低限。
もうマルチボックスも使うことはなくなり、重いパワーアンプも省略。外音用もコロガシもパワードスピーカです。

以前は、プレーヤーの要望に出来るだけ応えようと、マイクやスタンド、ケーブル、DIにいたるまで、あらゆる予備器材をベスト準備したものですが・・・。おかげで、このごろはセッティングと撤収に時間がかからなくなりました。理由は簡単。昔とちがって、今は、楽器の音はバンドさん所有のアンプから出しています(もちろん、調整も音の責任もバンドさん)。

私たちはボーカルマイクと、たまに希望があれば、アンプからの楽器マイク採りを担当するだけです。


5年の経験から得た教訓:舞台の進行、緞帳の上げ下げ、予ベル・本ベル、照明さんへの指示、などをバンドさんに任せ、PAに専念。(ドラムスのマイク採りなぞやらなくなって久しい・・・。もうEasy PAモドキと呼ぶべきか)

中音(ステージ内の音)と外音(客席で聞く音)はそれぞれバランス調整が必要ですが、こんなわけで、外音と、ステージ用コロガシの音量と向きの調整だけですみます。

前夜の仕込みで全体調整済みでしたが、本番前のリハで再調整。

案の定、打ち合わせより多くのマイクが必要になり調整。


司会マイクは、話者の声に合わせて、ローカット。今回はカントリーさんのMCの声がそれです。ローは全カット。ちょっと上げてもハウりました。(「これがオレの声かぁ~っ?」)


いくつかのバンドさんのベースアンプの音が回り込み、客席ではボヨンボヨンといまいちの音を出しているものがありました。(これは担当外)

おかげで、ベースマンさんの調整が良いバンドさんでは、歴然の差がでました。

-----------------------------------------------------

最後のバンドさんの演奏が始まると、片付けを開始。椅子、借りた備品の返却、ゴミ始末、搬送口に車を寄せてスタンバイにしておく、などなど。

終わって、すぐさまマイク用ケースを持ってマイクの回収。ケーブルを巻き、マイクスタンドをまとめて搬入口に。スピーカ、スピーカスタンド、コロガシも。

撤収に10数分。新記録です。

2011年12月7日水曜日

アコーディオン:久しぶりの音色

アコーディオン仲間からメールが来ました。
新宿の歌声喫茶に行きましょう、とのお誘いです。
----------------------------------------------------------------------
地元にアコーディオン・サークルがあるのを知ったのはこの2年前。
リサイクル屋でみつけた32鍵21ベースの古いアコを手に入れて、自己流で楽しんでいた頃です。
のぞきに行ってみると、みなさんイタリア製の本格的アコを手に練習中。
アコ世界のトップクラスの先生が教えに来ておられました。
すっかりはまって、貯金をはたいてイタリア製の中古(アメリカのプロミュージシャンが使用していた楽器)をその筋から譲っていただきました。
43鍵120ベース。
しかし。ほどなく??肩に。
痛いのなんのって、それはもう、夜も眠れず、完全に楽器をギブアップ。

それ以来、高級楽器は長期冬眠。
-----------------------------------------------------------------------

アコ仲間からのメール。今夜はそっと、ホコリをかぶっていたアコを取り出しました。
重い・・・・ これです。アコは無理だわ、と思った原因。
でも、肩や背中の痛みがとれてみると、動かすのはさほど大変ではありません。

先生に教わっていた時は、あちこち意識して体中の筋肉がこわばっていましたが、
こうして楽器を抱いて、そっと動かしてみると、ベロウ(蛇腹)を動かすのはさほど苦になりませんでした。
フィドルもそうですが、毎日触っているうちに、楽器に慣れ親しむのでは・・・と。
そのうち一体感も感じられるかも・・・
とまあ、いつものお気楽な気持ちで、あちこちのボタンで好きなハーモニーを出して遊びました。

久しぶりにアコ仲間の集まりに出てみようかしら・・・

2011年12月6日火曜日

フィドルキャンプに行ってみるか・・・

マーク・オコーナーのフィドルキャンプDVDを何度か見ているうちに、その場所に行ってみたくなってきました。森と湖、吹き渡る風、響き渡る楽の音。なんかこう・・・たまりません・・・

インターネットで見ると、沢山のフィドルキャンプがあります。
場所柄で音楽も違ってくるようです。アイリッシュフィドルのキャンプもあれば、中西部デルタ地帯のルーツフィドルも。調べるほどに何か香ってくるものがあります。

ひとりでいくか・・・
-----------------------------------------

気軽に外国旅行をともにできる友人がおります。
思い返せば、準備も何もなく、思い立ったらすぐに出かける、神風特攻隊(古い表現・・・)。

数年前、たまたま出来た短い休みを使って、パリの美大に留学中の彼女のお嬢さんのアパートに転がり込み、地下鉄回数券を買い込んで、ジャズ喫茶めぐり、朝帰りを繰り返し、たまった睡眠不足を帰りの飛行機の中で補い、また仕事に復帰・・・
たった3日間の滞在なのに、思い出話は数え切れないほどあります。

それに。
彼女はギターを音楽教室で習い、ケーナをケーナ作成者に習い、
ともにタップダンスを習い、カラオケでボーカル練習をした歌仲間です。
----------------------------------------------


フィドルキャンプは、老若男女、初心者OKのところもあり、フィドル以外の楽器、

例えば、バンジョー、ダルシマー、マンドリンからKB,コントラバス、縦笛、ドラムにいたるまで、

アンサンブル参加できる楽器のどれかでエントリーできるキャンプも沢山あります。

誘ってみました。もちろん、返答はイエスです。
しかし、心配がでてきました。
彼女は非常に飽きっぽい(いや、短期決着型?継続が苦手というか?)
ギターもケーナも今は触る気配さえありません。
本人いわく、「あたしも”ふぃどる”で行ってみようかなぁ~」
音楽教室の「バイオリン講座」のお試しレッスンに早速行ってみる、と。

お~っ、予期せぬ展開!\(+▼+)/