そして、今まで何度も取り上げてはお蔵入りを繰り返してきた、私たちのアカペラアンサンブルにとっては鬼門の曲です。
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先週の練習では、2時間めいっぱいこれをやりました。
リズム練習がメインでした。音程を入れ、早口で発音するとたちまちリズムが崩れます。先生は根気よく、色々な角度から練習方法をオファーして下さいます。
曲が速いので音程がずれ易く、ソプラノさんに檄がとびます。低音は高音に比べて聞き取りにくいので、アルトには太い大きく響く声を求められます。
複雑な旋律やリズムを要求されるメゾさんはさらに大変。
何度もくりかえしを求められて、いらだち始めたメゾさんたちから、ついに・・・
「和音はな~に?」「FメロとGメロがアウトよ!」
「自分が何の音を出してるのか、わからな~い」
「調性がなんだかつかめないわ、ここ歌いにく~い!」と。
思わぬクレームに、声楽家の先生はとまどいをかくしません。
私にはクレームがなんのことかさっぱり分かりませんでした。
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自分はいままで、自分のパートしか楽譜を読んできませんでした。自分のパートを覚えるだけで手一杯・・・そう思ってきました。これは間違いでした。
(バンド練習も同じでした。それでは曲を理解できませんよね。)
そこでメゾさんのパートを読んでみました。
他のパートの楽譜を読んで歌うのは初めてです。
曲はE♭で始まり、E メロ部分からB♭に転調。メゾさんは3連符続きのリズミカルなオカズを歌います。各パートがメロディーを交代でとりながら、Iメロで再びE♭に転調。メゾさんは3連符の早口で難しい英語の発音フレーズをぴったりそろえて歌わねばなりません。
J~Kメロがもっとハードです。早口で半音進行。この半音が曲者かもしれません。半音続きは微妙にピッチが狂いやすいです。
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メゾさんが難しいと言っているところは、コード的には、シックスス、セブンス、メジャーセブンス、などテンションノートを歌っているところで、他のパートがトライアードを歌っているときに、ハーモニーの主役でない?音、あるいはスパイシーな音を、近接した半音ラインで歌っているのです。
他のパートとハモろうとすると、つられてしまうでしょう。
メゾさんはやっぱりむずかしい・・・
この曲が気持ちよく歌えるようになったら、お蔵入りした曲の大半は
「蔵出し」になること間違いない・・・でしょう。
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◆この日の先生語録:
「皆さんは、G5でもう苦しそうですが、C6♯でも楽に出せるようにならないと、いけませんよー」
(先生、それってアルトにはおっしゃってませんよね、ね!)