アマゾンで注文していたカントリー・ピアノの教則本が届きました。3週間後発送のはずが、4日目で発送、なんと早いこと。
物は:
Country Piano, Hal Leonard Keyboard Style Series, by Mark Harrison, 2004
箱を開ける前からドキドキワクワクでした。CD付で1500円前後とは、安いです。日本のこの手の楽譜はみんな2000円~3000円しますから。
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内容は実にコンパクトにカントリー音楽の全容をダイジェストして、必要なKBテクと理論と練習曲を並べた、コストパフォーマンスの高い本、と言えそう…。
日本のレコード店などではカントリー・アンド・ウェスタンというジャンルでくくってるのを見かけますが、実際のカントリー音楽は、発祥から約1世紀の間進化し続けているようです。
この本の第一章の内容を少しかじってみると、カントリー音楽が少々分かってきたような気がします。
◆カントリー音楽の発祥と特徴:
1920年代に成立したアメリカ音楽のスタイルのひとつ。今まで進化し続けてきたが、どの時代にも共通する普遍的特徴があり、それは:
・歌詞: 家庭や家族、人間関係、労働者、困難な問題、飲酒など身近な主題をとりあげた実録、写実的な内容。
・歌い方: 飾り気のない素朴な歌い方で、感情をこめ、時には(特に伝統的スタイルでは)物語を語るように歌う。
・楽器: フィドル(バイオリン)、スチールギター、マンドリンは特徴的なサウンド。基本的コード進行(例:I-IV-V)で、シンプルな歌の形をとる。
・カントリー音楽の進化の特徴: 自然周期がある。別ジャンルからの要素を取り入れたり(人口動態の変化によるものや、聴衆層が広がるなどが契機)、伝統的ルーツに戻るなどを繰り返す。進化途中で、ゴスペルやブルース、ポップやロックと混ざり、カントリーロックなどハイブリッドなスタイルが生まれる。
ジャズの発展と似て、伝統的カントリー音楽が消え去ることはなく、それと平行して、より現代風のハイブリッドなスタイルを保持している。
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★昔のカントリー:
カントリー音楽のルーツをたどると、それは「昔の音楽」「フィドルの音楽」というもので、アパラチア山脈地方が発祥地。1800年代後半に発達し、フィドルとバンジョーの伴奏で歌われたそうです。
1920年代半ば、フォークやミンストレル、ボードビル、ゴスペルなどの影響が交じり合い、正式にカントリー音楽といわれるようになったとか。最初の録音は、ジミー・ロジャース、カーターファミリーが、ビクターレコードのレーベルで行ったといいます。
1920年代半ば、テネシー州ナッシュビルにグランド・オープリーが造られ、最初のカントリー音楽の演奏舞台となりました。20世紀を通して、トップクラスのカントリー歌手がこのオープリーで演奏を行うのが常だったそうです。
カントリー音楽にピアノを使うことは発祥当初からあまり考えられていなかったようです。しかし初期の録音にはピアノの参加もあったそうで、ジミー・ロジャースのセッションのいくつかには、リリアン・アームストロングのピアノが入っているのが分かるそうです。
カントリー音楽の中でもバンジョーのスリーフィンガー奏法によるアップテンポな演奏が特徴のブルーグラスでは、ピアノは入ってこないけれども、このバンジョーとマンドリンのパターンをピアノにとり入れると、これがまた実に実に、
カントリー・ピアノらしくなるのだそうです。
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とにかく弾いてみましょう。明日から。