2009年10月4日日曜日

レス・ポール、94歳で逝く

エレキギターのレスポールギターの発明で知られるレス・ポールがこの8月に亡くなりました。

今まで彼のことは詳しく知りませんでしたが、VOAで彼の特集記事を組んでいました。
ジャズとカントリーのギタリストというミュージシャンの側面に興味をそそられました。

なんといってもレスポールギターで知られています。
現在のようなソリッドボディのエレキギターを最初に作った人たちの一人だそうです。
8トラックの録音機器を創り、音響効果を使った録音方法を編み出した功績も。
今私たちが聞いているサウンドは彼に負うところが大きいわけです。

才能は幼いころから発揮されていました。
9歳までにラジオを組み立て、また音感が良くて、楽譜は読めなくても、聞いた音楽をギターやバンジョーで弾くことができたそうです。
社会に出てから、カントリーバンドやジャズバンドでギターなどを弾き、さまざまな人と共演、その中にはビング・クロスビーも。

1941年に彼はソリッド・ボディのエレキギターを製作。
アコギですと、絃も共鳴胴も振動します。彼は絃だけが振動するギターが欲しかったのだそうです。おかげで、アコギよりも絃の振動が長く続き、反響やノイズの問題も減ったギターが出来上がりました。
おもしろいのは、胴の材料に古くなった枕木を再利用したことです。

レス・ポールだけでなく、レオ・フェンダーも別バージョンのエレキギター、「フェンダー・テレキャスター」を1948年に製作しています。

ギブソン・ギター社がレス・ポールを採用。特別仕様の「レス・ポール」ギターを生産。1952年バージョンは今でも売れており、使っているミュージシャンには、エリック・クラプトン、レッド・ツェペリンのジミー・ペイジなどがいます。

奥さんのメアリー・フォードとのデュオ演奏でも活躍。
1948年の自動車事故で右手を砕き、腕が曲がらなくなってからも、腕をギターに固定して演奏を続けてきました。ラジオやテレビでショー番組を持ち、その合間に録音技術の改良に専念。8トラックミキサーを創り、マルチトラック録音時代が始まることになりました。

70年代80年代も活躍は衰えず、チェット・アトキンスとグラミー賞受賞レコードを出したり、ニューヨークのジャズクラブで演奏を続け、亡くなる数ヶ月前まで現役でした。
彼の最後のアルバムリリースは2005年で、90歳記念。このアルバムもグラミー賞2部門受賞。
すごい人です。