2012年3月9日金曜日

フィドルの駒を削る:なかなか難しい・・・

3/4フィドルの駒を削ることにしました。
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◆発端:

わが小指の長さは4.5cm。4/4はどうも左手の指使いに無理を感じます。
おまけに、弓が長くて弓先まで弾き切れません。弓使いがつい、斜めになってしまいます。
最初に買って練習を始めたときの分数フィドルに戻ってみることにしました。
この3/4フィドルは、恐る恐る音を出しているうちに、弓が絃に吸いつくように弾きやすくなってきました。それを堺に、どっぷり練習に浸るきっかけになった記念の品。

中古の量産品(1958年、木曽鈴木バイオリン社製。当時は月産200本)ですが、長期間大事にされていたらしく、指板に塗料の剥がれが少々あるほか、外観や内部に経年変化が見られるだけです。

今回、駒を新調して、絃も張り替えました。
弾いてみると、音色も音量も以前よりずっと劣ります・・・ (汗)

音の改善方法は? 
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◆トライアル:

お店にもっていく前に、色々試してみることにしました。
調べてみると、使用者ができるチューニングの中に、駒情報がありました。

3/4につけた新品の駒を見ると、なるほど、駒のチューニングが全くされていません。表板の接触部分に隙間があって、ぴったり接触していませんでした。
また、普通より分厚くて、駒のカッティング形状も、削られていない部分がありました。

家族の無線機機材加工用道具箱からサンドペーパーを借りて、お手本の形を見ながら削ってみました。

これがなかなか難しい・・・
テールピース側に向ける面が平らに削れたのかどうか分かりません。
ルーペで観察して確認。(まぁ、いいか・・・)
ろくな道具もないのに始めてしまいました。
・・・最初の仕事は失敗かもしれません・・・(Trial&Error、いつものこと・・・)
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◆結果:

何度も調整した結果、表板との接触面はぴったりしました。
独特のカッティング調整は、三角ヤスリが欲しいところです。紙やすりをいろいろな幅の短冊状に切って、丁寧に穴部分の拡張に使い、お手本に少し近づきました。

音:
D絃の響きが格段によくなりました。(なぜ?なぜ?)
EとA絃も音量が増しました。
G絃は力んだようなハリのない音。もっと音量が欲しいし、深い響きが欲しいです。

G音の改善には、表板の内側にあるバスバーの調整も関わっているようです。
そうなると、表板をオープンしなくてはなりません。(お店に行かなくては)
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音はすっかり変わってしまいました。
理由もわからず・・・
奥は、そうとう深い楽器・・・

さて・・・これからどうする?