2012年12月17日月曜日

DTMマスターに出会った!

前回のフィドル・フィーバーから1ヶ月。
店にいつでも来て練習を、とありがたいオファーを頂きながら、
現実は日々の雑事に追われてなかなかいけませんでした。
おまけに。
ビル・モンロー/ケニー・ベイカーの貴重な楽譜をお借りしたままです。

いよいよ返しに行こう、と準備しているときにマスターからメール。
Wow! あのフィドル・フィーバー第二弾計画です。もちろんOK牧場!

お店に行き、無事楽譜返却。
不思議なことに、お店にいくと、しばしば嬉しいサプライズがあります。
音楽好きのお客さんがよく見えるので、音楽談義に花が咲く事が多いからです。

前回はお店でコーヒーをすすりながら、ギターを爪弾いていた元サウンド・エンジニアのSさんにお会いしました。ユーミンなどメジャーな歌手のCDを手がけたという方です。お店のギターを手に、ジャズバラードを歌ってくださいました。

今回は、カウンターでお食事されていたIさん。
自作の曲をDTMで仕上げて、大手音楽企業のフリーアップロードできる音楽サイトやYoutubeにアップされているとのこと。
アレンジに詳しく、様々な洋楽のプロデュースの話に聞き入りました。
帰宅してから、Iさん自作の歌をYoutubeで聞きました。
すごいな~。
映像がローカルで独特の雰囲気です。素朴な歌詞で、聞いていると
風に吹かれているような不思議な曲でした。
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この日のにわかセッション:
バンジョー2本でロールの練習
ギター2本でオールドタイムソングのセッション







2012年11月4日日曜日

ん?フィドル倶楽部

またマスターからメールが来ました。
フィドル名人Mさんに、会いにいこう!と。

少し前に書いたフィドルの名人Mさん。あの時はふいに来店され、マスターからの
連絡で私も飛んでいき、セッションさせて頂いた方です。

マスターの店休日は月曜。その日こちらは仕事です。
しかし、好きなことをするためには、人間何とかするものですなぁ…
週末を仕事の準備に当てつつ、頭の中はもうフィドル一色。

この日はマスターに一本釣りされ、K市からやって来たブルグラ第一世代のMMさんもジョイント。楽器を積み込み、マスターの車で隣の街へ。

途中は、年金だけの生活になったらフィドル三昧するんだ、とかお店を何歳までやるだとかで盛り上がり、志村けんの「もしも…」シリーズのコントの真似まで出て、笑い転げ、風も地震もないのに、車体が大揺れしたのであります。
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行くとそこはカフェ。
中には小さなステージとお客さんの「置き楽器」のフィドルやバンジョー、ギター、フラットマンドリンが沢山、出窓やスミに立てかけてあります。
コーヒーを飲みに来た女の子が上手にマンドリンを奏でていて、かたや中年女子会の手芸教室みたいなテーブルもあり、みんな思い思いに楽しんでいます。

「やあやあ」
たちまちフィドルを取り出して、みんなでセッション。
途切れると
「何か知ってる曲は?」「これはどう?」
再びみんなでセッション。ひとしきり弾くと「次はなにやろうか?」
誰かが楽譜を出して「これは?」
「楽譜?読めないよ~~!」「読める人弾いてみて」
そこで誰かがたどたどしく弾くと、みんなメロディーを覚えて、再びセッション。

フィドル、マンドリン、バンジョー弾きがそろい、みんなどの楽器も弾きます。
そして、Mさんの伴奏はすごい。引き出しが無数にあって、インプロバイズにもため息がでます。

Mさんとマスターのマンドリンデュエルもエキサイティングでした。
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すっかり堪能。マスターいわく
「みんな今習っている所、やめて一緒に練習しない?
みんなでフィドル倶楽部作ろうよ!」

2012年10月17日水曜日

マンドリン考:ハーフ・洋なし型とフラット型

押し入れで眠っていた楽器があります。(発酵中の可哀想な)
ミラノ型マンドリンです(洋梨を縦半分に割ったカタワレ)。
昔、知人に誘われ、某マンクラ(Mandolin Club)でその他大勢(第2マンドリン)として、「音の厚み」作りに参加した短期間に使ったものです。

なぜ今マンドリン?それは…
フィドル仲間のカフェのマスターがフラットマンドリンを弾いておられ、触らせて頂いたのが発端でしょうか…。

なんといっても、チューニングがフィドルと同じです。おまけにコード弾きを聞いているうちに、なにやらワクワク感に包まれました(謎)。
すぐに浮かんだのは、押し入れで発酵中のマンドリンです。

うちの洋梨MとフラットMを比べると、その形はかなり違います。
フラットの方は、いたく身体にフィットするではありませんか…立ち姿でもOKです。
しかし、洋梨Mは椅子に腰掛けて膝に置きますが、座りが悪く、滑り止めクロスを膝にと楽器の間に敷きます。それでも安定度はイマイチでしたが。

他の違いも気になります。

◆弦は同じか?
形が違っても弦は同じでしょうか?
ネットで調べると、どうも違うらしいのです。そこでフラットM用のダダリオの弦を
購入しました。1000円前後でした。え?こんなに安かったけ?
通常マンドリン弦は高価なので、マンクラでは団体注文して節約したものです。
トマシクのでも1セット3500以上したはず…。

◆音がちがう…
音が違いました。トマシクの方が深い繊細な味わいです。ダダリオを洋梨型Mにつけると、どこかチープな響きです。Mの形が違うせいでしょうか?

◆洋梨型Mを立って演奏する…
どこにも肩紐をつける金具類はなく、かといって、美しい洋梨ボディに穴を開ける勇気はありません。軽い楽器なので、身体にそっと押し付ければ安定するかもしれません。
三味線用の滑り止めがあったのを思い出しました。、卓球ラケット用ラバーみたいなゴムシートで、ステッカーみたいに楽器にはりつけられ、価格も250円くらいです。
楽器を抱えて立ち演奏しながら、身体にあたる一番よさげな位置に貼り付けました。

これは非常に具合がよく、目立ったサウンドへの影響もなく、快適に演奏できます。
とはいえ、家での実験なので、長時間演奏ではどうなるか分かりません。
さらに試してみなくては。
次回セッションでは、この洋梨クンを持参してみることにしましょう。

2012年9月28日金曜日

フィドルの達人が来た!

締切に追われている最中に携帯メール受信音…
こんな時に見てはいけない…でも急な知らせだったらどうしよう…
やっぱりチェックしておこう…

フィドル仲間のマスターからでした。なに?
「今何してますか?フィドルの達人がいるから、来ない?」って。
時計を見れば午後4時過ぎ…むむ。
ちょっと小休止して、マスターの絶品スパを頂きがてら、ジョイントしちゃおう…
6時までに帰ってこよう…
即断。「伺います!!!」と送信。

パパパパ(出かける用意する音)
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その宵もまたフィドルのせいで予定の倍も時間をつぶして楽しんでしまいました。

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フィドルの達人は、本当の達人でした。
生音を目の前で聞いたフィドルで、これほど美しい音とリズムを奏でる方は
初めてでした。心洗われる音です。

さて。
マスターの2本のフィドルのうち、1本の表板に縦にヒビが入っていました。
それを見つけたもので、3人とも「あ~~」とため息を合唱。
でも驚いたことに、達人がこのフィドルを弾くと、深く響くいい音だったのです。

私も知っている曲を弾かせて頂くと、達人がカウンターメロディーやリズムを入れてくれました。
フィドル2本で、こんなに心躍る音楽ができるのか…(感動)
達人はフラットマンドリンの達人でもありました。
速弾きとそのドライブ感にまた驚きました。
Youtubeでその道の達人が奏でる音楽はそれなりに聴いているのですが、
こうして目の前で演奏される生音と、その手指の動き、伝わってくる空気の振動を味わうのは、聴いてる自分の身体に入ってくる時の感じが違います。

コード、コード進行、ボーイング、スケールなど、色々な質問に答えてくださり、
色々見てくださいました。もう、Wooooowooo、でした。

締切を思い出し、もう失礼せねば。後ろ髪引かれる思いでした。でも。

「またみんなで一緒にセッションしましょう」と誘ってくださったのです。

オーマイゴー、ラッキー!!!

本当に音楽って、いいな…


2012年9月20日木曜日

紀尾井ホール:合唱の迫力

久しぶりに合唱コンサートに行ってきました。
紀尾井ホールは音響が素晴らしく、友人のソロ、著名なドラマーのチョイ出演、スキット演出とサプライズがいくつもあって、とても楽しめました。

三菱グループの人たちが集い、磨き上げてきた合唱ですが、女声合唱は特にパワフルでした。カーネギーホールで歌ったメンバーもいます。長いキャリアに、洗練され、歌いこまれた曲のひとつひとつ。

女声ソロはソプラノさんとアルトさんの2人でした。
広い音域をきれいに発声しておられ、その安定感には、練習量の半端でないことを痛く感じました。

当方、アカペラを休むことすでに半年近く。フィドルとアコに明け暮れる毎日、なんだか合唱練習への復帰の意欲がちょっとしぼんでいたところです。
でも、こうした合唱を聴くと、とたんに声を出したい欲求が頭をもたげてきます。

友人が開いた銀座のカフェで定期ライブがありますが、こちらも毎月顔を出しています。フレンチジャズ(ジプシージャズ)のつぎは、ピアノトリオのライブ。

いい音楽を聴くとしばらくハッピーに過ごせるので、欠かせないリフレッシュです。

2012年8月3日金曜日

おお、再会/フラットマンドリン体験

暑かった…今日も…
同じく暑かった昨日のこと。
ゆでダコになって帰宅した夕方、あのブルーグラスのコアなファン、カフェのマスターから「ちょっと、こない?」メールが来ました。"Fiddle Handbook"を貸してさしあげる約束でしたし、珍しい方が見えている、とあったので、「じゃ、ちょっと」と返して、出かけました。

行ってびっくり、7-8年前に、このカフェで出会ったギターガールでした。クラシックギターを教えつつ習っている、という技巧派のユニークな女性で、ブルーグラスにひかれてこのカフェに見えたそうで、当時はスピッツの「ロビンソン」とかトラッドの「コットン・フィールズ」とかをよく合唱したものでした。

いま彼女はバンジョーの相方とデュオを組み、あちこちでライブ中。赤羽にあるカントリーライブハウスのハウスバンドのメンバーとしてもギターを弾いている、とのこと。

私がフィドルにはまっている、とマスターから聞いて、それじゃあ、と待っていてくれました。マスターおすすめの曲でセッションが始まりました。(ガールと私は初見ですが)
Swallowtail Jig,  Liberty, Eighth of January,  Star of the County Down などなど。

マスターはフラットマンドリン、バンジョー、ギターもいけるマルチタレント。
実にいい味でコードやオブリガードを入れてくれます。

マンドリンの速弾きは、また格別の味があります。
マスターのマルチぶりに感心しながら、マンドリンも触らせてもらいました。
ミラノ型とちがって、肩ストラップでつるせば、立ったままでも演奏できます。

ギターガールと再会、セッション、フラットマンドリンの魅力(はまりそう…)
この日はおいしい料理で満腹、とでも表現しましょうか…素敵な日でした。

2012年7月30日月曜日

ボーイング:速弾き/美しい音

フィドルの運弓について、認識を新たにすることがありました。
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発端:
知り合いのログハウス・カフェのマスターは大のブルーグラスファンです。風の便りに、お店が引けると、フィドルの練習に余念がない…という話が伝わっていました。
最近、そのカフェに一服しに行った古い友人から、電話があり、
「店がひける頃、フィドル弾きにこない?ってさ」とのマスターからの伝言。

お手前拝見…と、安物のマイフィドルを抱えて行ってみました。
ちょうどいい具合に、お茶しに見えていた常連さんがギター弾きさん。ここはもう、自然な流れで、持参したカントリー曲の楽譜などで、セッションしました。
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弓談義:
マスターはクラシックの先生についていて、ボーイングについてはかなりシビアです。
(ビブラートが課題で、イマイチうまく弾けない…とおっしゃっていましたが)

彼の出す音はとてもきれいです。深くしっかりした響きの音です。
彼の楽器は中クラスの値段帯のもので、表板の木目も密です。そこに行くと、私の楽器は初心者用の低価格(アメリカ製のハンドメイド)。
しかし、音を出すのは、何といっても弓と絃の出会う部分です。

話は弓の事に集中しました。
彼が言うには、楽器の持つ可能性を最大限に引き出すのは、なんといっても弓!

弓のコンディションと奏者の技術が音を左右する、と。
弓を最高のコンディションに保つのは、メンテを専門家に任せるとして、ボーイングの技術は、とても奥の深い話になってきました。

彼の弓と比較すると、私の弓はダブルストップをやりやすいように、緩めに張っています。
彼の弓は、演奏する際、弓のたわみがなくなるくらい(毛と弓が平行線になるくらい)、毛を張っています。このことがとても気になりました。
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弓の実験:
家で弓の張り具合を何度も変えて試しました。張力が大きいほうが大きな乾いた音がでるようです。また、弓が弾んでバウンドしそうになる時があります。

演奏中に弓の張力を変えるのは無理です。
むしろ、欲しい音色を、引き出せるような、そんなボーイングの仕方があるといい…と思います。

弾きやすい…そんな弓の感触が過去に全くなかったわけではありません。

昔、分数3/4のフィドルを弾きこんでいたころ、慣れるにつれて、弓が絃に吸いつく感触を感じたことがあります。あの弾きやすさは忘れられません。
59gの軽い弓でしたが、毛が摩耗し、抜けてついにおシャカに。
毛替え?しませんでした。とても短い弓だったので…

ボーイングはどうやら、身体全体の、あるバランスがとれている状態になると、
「弓を自在に操っている」、という感覚が得られるように思えます。
(この説明…超漠然としてますね)

マスターから教わったSwallowtail Jigを二日間弾き続けてみました。
ジグはアイリッシュ独特のリズムのひとつで、6/8、9/8,、12/8拍子の3種類あります。
この曲は12/8拍子(1小節に3連譜が4つある4/4拍子と考えても同じ)です。
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速弾き/美しい音
弾いているうちに、段々速く弾けるようになってきました。
特に、トリプレット(以前にYoutubeで練習しました)を入れる部分があることが、速弾きの弓使いのヒントになりました。

トリプレットを入れる際のボーイングは、肘を動かさず、手首も安定させて、指(特に人差し指と親指/中指)のコンビネーションで素早く弓を上下させるのです。
この弾き方は、音を細かく速く刻む際の、左手の運指と右手のボーイングをうまくシンクロさせてくれる、ということに気づきました。

でも速弾きに気持ちが行くので、美しい音を引き出すボーイングになっていません。

結局、きれいな音をキープしながら、ゆっくりと正確に弾きつつ、速弾きに移行する練習を重ねることにしよう、と思いました。









2012年7月17日火曜日

ジプシー・ジャズ:雨季のごとく降るフィドルジャズ

興味を持っただけで引き寄せられるのでしょうか…?
ロマ音楽が好きですし、ラインハルト/グラッペリのジプシージャズも好きです。
一人で楽しんでいるうちは、何も起こりませんでしたが、この夏は、人に会うたびに
チェーンリアクションのように同じ音楽を好きな人、演奏する人たちに出会います。
求めよ さらば 与えられん: 自分はこれを求めていたのでしょうか…
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今週末のミニライブはマヌーシュ音楽。場所は銀座。
知人が開いた小さなカフェバーです。高校時代の友人たちと行く予定です。

下調べに出演者のギタリストの方のHPを見ると、やはりジプシージャズで組まれる別バンド仲間のアコーディオニストのリンクが。
そのリンクをたどると、自作の曲の試聴リストを発見。聞いてみました。

「思い出のミュゼット」 曲の最初の1分だけでしたが、何度も聞き返しました。フィドルやギターの伴奏の中、アコの繊細な旋律がたまらなく心に響きます。

思いました。アマチュアバンド同士で互いのライブを聞いていると、こうした音のひとつひとつに圧倒されるほどの経験は、思い返してもありません。
こんな音を紡ぎ出す人たちはどんな気持ちで演奏しているのでしょう。
これは生演奏の現場に行って確かめるしか、ありません…
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さらに。
今習っているフィドル教室の先生も、最近ジプシージャズに傾倒されていると聞きました。教室の生徒さん仲間にも愛好者がいます。8月来日のジプシーバイオリニスト、フローリン・ニクレスクさんのコンサートに行くそうです。

ふろーりん・にくれすくぅ?
早速Youtubeで聞いてみました。超絶技巧、柔らかくふくよかな音色…
昨日はCasey WillisさんのAshokan Farewellに聞き入っていましたが、
今日は椅子から跳ね上がってしまいました。
アイリッシュもブルーグラスも好きです。身体が踊ります。
でもジプシージャズは体を容赦なく揺さぶってくるパワフルさで勝っています。

スコールのようなジプシージャズ音楽…全身ずぶぬれになりそうです。
傘をささず、ぬれるにまかせてみましょうか…

2012年6月22日金曜日

ライブの魅力:Deux Marches、そして…

毎日アコーディオンとフィドルを手にします。
音を出していると、必ず何か新しいことが見つかるからです。

アコーディオンとは唐突な出会いでした。

数年前に行ったライブで、心ときめくデュオに出会ったのです。
Deux Marches 「ドゥ・マルシェ」という、バイオリンとアコの絶妙の組み合わせ、女性デュオです。
演奏のインパクト…ユーモアをまじえたMCの魅力、会場でサインを頂いて購入したCDを、その後長い間、すり切れるほど聞きました。
聞けば聞くほど、惹かれました。
アコの刻むハギレよいリズムや、深く地を這う低音、リスのように飛び回る音階…。
バイオリンが歌うと、奥から静かに軽快に支えるアコの不思議なフレーズ…
街角や海や、ほの暗い室内…アコの音を通して浮かぶ、鮮明な風景や情況。
気づくと、迷わずアコに向かっていました。

ブレーキを解いたせいか、無謀にもフィドルにまで手を伸ばしました。

アコにはかわいそうな事をしました。せっかく素晴らしい先生につく事ができたのに、
身体がアコを受け入れる準備が整っていなかったのです。
でも、おかげで「身体意識」を持つようになり、ブランクを経て、
アコを手にしました。

フィドルは人の声  アコは人の息づかい   深い一体感
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ライブは何かゲットできるチャンス:

あるバーで行われた音大出身の音楽ファミリーによるジャズミニライブ:
ライブは演奏者の息づかいや、操作の音まで聞こえてくるのが醍醐味です。目の前でバイオリンの弓が出たり引っ込んだりする位置で聴き、生音に興奮。ボーイングのヒントをもらい、その後しばらくはフィドル漬けになりました。

有名バイオリニストの追悼演奏会ライブ:
内輪の演奏会。小さなホールで1.5メートルほどの距離で生バイオリン演奏を鑑賞。迫力はもちろん、この時は、各バイオリンの音の違いや、それぞれの音質の豊かさに圧倒され、半分別世界に旅していたようです。聴いた音だけが今も耳に残っています。
その音を再現しようと毎日苦労しました。ある日、繊細なその音は、肩や体の力がすっかり抜けた瞬間に聞こえました。

ライブの醍醐味は、音のパワーや演奏者のオーラなど、そこにあるすべてが
表現の一部になって伝わってきて、心身をチャージしてくれる、あの実感でしょうか。
聴衆もそうした表現の一部として参加しているのかもしれません。
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充電は音楽で…

新たな音楽スポットとの出会い

家仕事が中心になり、都心から足が遠のいていましたが、ちょっとした変化到来。

幼稚園時代のPTA仲間が銀座に店をオープンし、週末には良質のミニライブをされていると便りをくれました。

行ってみると、厚い絨毯を敷いた、豪華でエレガントな造りのお店です。ピアノやウッドベースがあり、昔話とおいしいコーヒーで盛り上がりました。
さりげなく置いたライブ案内とCDの数々。見れば、ジプシージャズ、ボタンアコーディオニスト、とミニライブは大好きなジャンルの音楽ばかりです。

過去のライブのプログラムや写真、ノートなどを見ると、出演者はオーディションをクリアしたプロミュージシャン。若い人たちもエネルギッシュなステージを繰り広げているようです。ちょっとワクワクしてきました。



2012年6月6日水曜日

ボタンアコーディオン

楽器の整理をしようと、楽器のクリーニングを始めました。

長い間開けなかった戸棚から、イタリア製ボタンアコーディオンが出てきました。

思い起こせば…数年前。
著名なアコの先生が教えておられるアコサークルに顔を出したのが縁で、教えて頂くことになり、先生おすすめの工房にお邪魔した時のこと。
カラフルで華麗なアコの中にひときわアピールする一台を見つけました。
そのピアノのようなエレガントな姿にとても心惹かれ、ピアノ一台分の値段にもめげず購入してしまった(自分だけの)逸品です。
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ゼロセット製120ベース46音(ボタン数77)。重さ11.5kg。
でも、その重さに耐えられず、すぐに肩をこわしてしまい、アコを断念しました。
かわいそうなピアノ・アコはお蔵入り。

肩も治ったし、ちょっとアコにさわってみようかしら…
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ボタン・アコーディオンには、ボタンの配列に一定の規則があります。
頭に浮かぶいろいろな音を指先で探りながら、こ1時間弾いていました。

不思議なことに、アコを習っていた時とは全く違う感覚です。
ほとんど使えなかった左手のコード移行がスムーズです。(ホワーイ?)

以前と違うことといえば…鍵盤が頭に浮かばない、音だけ聞いている…

唐突なアコとの再会。
唐突に現れた新しい感覚。

でも、この感覚、フィドルでもどこか同じ…みたいな気がします。


2012年5月25日金曜日

バンジョーの修理


修復後
(インテリアに)
リサイクル屋さんのジャンクコーナーに、見すぼらしい5絃バンジョーがありました。

リゾネート型。ドラムヘッド(Lumitone, 日本製)が真っ黒。金属は錆びついて、現状渡しで◎千円。

クリーニング、サビ落とし、木部の修理(ネック先端に”Vine"の象嵌)、絃交換。Gチューニングで正常撥弦音。

重いな~… 肩がこりそう… 
弾かないと思います…

2012年5月23日水曜日

フィドル発表会:え?まじっすか?

フィドル教室発表会をやるのだそうです。3ヶ月に1回のペースとのこと。
おお!日程はそこまで迫っています。

プロのミュージシャンが伴奏に来てくださるそうで、割り当ては一人3曲。
オーマイゴー… まだ信じられません。人前でソロを弾くなんて…
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この日は、2回目のフィドル教室。降りる駅を間違え、その上道に迷って大幅に遅れました。なにせ昭和のタタズマイの暗い一角にある建物。2度も素通りしてようやくたどりつきました。おかげで界隈の道をしっかり覚えました。

ここはコアなBluegrass大好きな人たちの集まり。どうみてもプロ並みの方たちも散見します。またギャラリーとして見えている方々もおられます。

この日渡された楽譜はArkansas Traveler。
すごいのは、この1曲でダブル・ストップとジョージア・シャッフル、ドローンの練習がたっぷりできてしまうこと。
ジョージア・シャッフルは軽快なドライブ感満点のボーイングで、聴いても弾いても、思わず体が踊り出します。

ダブルストップの難しさは、抑えている指が隣の絃に触れてしまいがちなこと。
ハーモニーは濁り、これがたいそう気持ちの悪い響きです。

また、2絃同時に弾こうとすると、つい力が入ってしまいます。
軽く弓をのせ、心で、美しい音色よ出てこ~い、とフィドルに言い聞かせながら
弾いてみますが、なかなかうまくいきません。

肩当ての位置を何度も変えてみて分かったことがあります。
フィドルをなるべく肩に並行に、水平に持つと手首のひねりが楽になり、
指が隣の絃に触れにくくなるのです。
でも、指板が見えないので、弓が別の絃を弾いたり、とまだ模索は続いています。
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フィドル発表会用の選曲:
完全に通してできる曲などまだありませんから、思案投げ首です。
伴奏してくださる方々は、慣れているので、大抵の曲は即興で大丈夫とのこと。
オーマイゴー…

カントリーバンドで最初に覚えたStealguitar Rag。
そしてCotton Fields。
あと一曲…(おいおい、発表会にでるの?)




2012年4月29日日曜日

フィドルの拡声装置:安くあげるには…

独り言です…

カントリーバンドの練習。
フィドルは今日も生音だけで参加しました。
自前のダイナミックマイクを使った拡声機材を試しましたが今回もイマイチでした。

フィドル用マイクは普通、高音域に強いコンデンサーマイクです。
ファントム電源も必要になるので、マイクアンプも欲しい…
(練習場のスタジオにあるミキサーは、ファントム電源が一括供給なので、ほかのダイナミックボーカルマイクにまで通電してしまいます。コンデンサーマイクを一本だけ使うことができません。なんたるスペック!)

とはいえ。
なんとか趣味の出費を抑えようと…家に眠っている器材の利用案を、まだ諦めずに、こねくり回しております。

◆今日のジタバタ苦肉の策:
フィドル用マイク⇒ベーリンガーのミニミキサー(マイク用プレアンプ付き)⇒
Zoomのボリュームコントローラ⇒スタジオのミキサー(接続順です)
しかし、スピーカに出てくる音は、期待したより小さく、ゲインを上げても、出てくるのは細くてショボい音です。(…)

◆次回のジタバタ苦肉の策:

ミキサーよさらば。
KBアンプから音を出してみる。

バイオリニストの葉加瀬太郎さんは、拡声装置の必要なステージでは、バイオリン専用アンプから音を出しておられるとの情報をゲット。
すると。
フィドルのマイクをなにも、ボーカルマイクに並べてミキサーに接続しなくても、空いているアンプを使う手もあるわけです。
最適のアンプはいずこに。色々調べてみると、音域や音質から言って、

KBアンプ>ベースアンプ>アコギ用アンプ

の順で、まずはKBアンプが最適とのこと。これは使えそうです。
というわけで、次回はこれ。
バイオリン用のコンデンサーマイクも試してみよう…(お財布の紐が緩む…)
どれほど音に違いがでるかぜひ聴きたいものです。(^-^*)(・・*)(^-^*)(・・*)

その前に、スタジオのアンプ機材をチェックしなくちゃ…(゚д゚)(。_。)

などと考えているうちに眠くなってまいりました…(u_u)。。。zzzZZ


2012年4月19日木曜日

フィドル教室:数10年前にタイムトリップ?

フィドルを初めて習いに行きました。インターネットで見つけたお教室です。
月1回の講座ですが、カリキュラムはなく、当日先生がくださる楽譜を中心に、様々なことを習います。和気あいあいのコミュニティーは暖かい雰囲気で、気持ちよくフィドルに浸ることができます。
なによりも、練習場所がユニーク。都心の古いビルの中にある元レストラン。雰囲気は昭和です。そこに昭和生まれが集まり、フィドルに酔いしれる様、そして
いっぺんに10数個のフィドルが音を出す様は、壮観…

先生のフィドルが伴奏やカウンターメロディーを奏で、上手な人がアドリブやオカズをいれ、そこになぜかチェロも加わり、ギターもリズムで支えてくれます。いつのまに、フィドルから持ち替えたのでしょう・・・・?
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バンドのバッキングというよりは、メロディー中心の練習でした。
でも、複数のフィドルをパートに分けて、ハモる練習には心躍りました。
こうなると、リズムのカッティングを入れたくなってきます(新人なのでじっとガマン)。

同じフィドル好きが集まるって、こんなに素敵だって、想像していませんでした。
フィドルたちが純正律のハモリを奏でるのです。
ハモったときの気持ちよさ - 水泳の北島選手じゃありませんが…「きもちいい~!」

次回が楽しみです。

2012年4月14日土曜日

音の不思議:リバーブのかかったベース音

定期コンサートの音響サポートに行ってきました。楽器のことを書く前に、レポートを少々。
もう10回目、前夜手際良く仕込みを終了。今朝は9時からリハ。各バンドさんの調整も順調でした。
本番になると、バンド演奏に加え、今年はハワイアンダンスの出演者も若年化して、若いお母さん達から幼稚園児たちも出演。会場を沸かせました。
さらに、カントリーバンドさんの演奏では、カントリーダンス教室の先生や生徒さんたちが、はるばるいらして演奏に花を添えて下さいました。
年々エンタメレベルが向上しているのには、非常に感心しました。主催者側の人脈が広がっているのがわかります。
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リバーブのかかったベース音:
電気楽器の音はアンプによって結構な違いがあります。ベースの音ではやはりウッドベース生音が一番好きですが、効果的なエフェクトをかけたベース音もおもしろいと思います。
この日リハで一番気になったのが、某バンドさんのエレキベースにかかったリバーブでした(使うと指運びが楽?)。客席で聴くと、もやっとして歯切れが悪く、他の楽器の音と噛み合わないまま重低音で足元に響いてきます。ボーカルマイク担当の音響サイドからは、ハウリングの元にならない限り、守備範囲外です。
お客さんが客席を埋め、本番が始まるとどう聞こえるのでしょう。
確かめてみようと本番中、音響担当交代で、客席に聴きに行きました。
意外でした。客席最後部ではモヤモヤがほぼ消えて、バランス良く聞こえました。客席中間部の両サイドから聴くと、モヤモヤは若干弱くなって聞こえました。そして、ホール外の通路で聞くと、ベースの重低音ばかりが聞こえます。(ホワ~イ?)
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余談:
ベースといえば、むかし、パリでの週末。忘れられない熱いジャズナイトを過ごしたことがあります。ジャズにはやはりウッドベースです。
パリに数多ある音楽カフェ。アコースティック楽器を持ち寄り集まった多国籍の音楽好きたちが時に軽快に、時に濃厚な演奏を深夜まで聴かせてくれました。たったグラスいっぱいのワインで、たっぷり音楽に酔いしれることができるのです。
なぜジャズの本場でないパリで、こんなに本格的なジャズを聞けるのだろう・・・?
当時はそう思いました。
フィドルを契機に、(Youtubeで)ステファン・グラッペリとジャンゴ・ラインハルトに出会い、なるほど・・・と思いました。

2012年4月9日月曜日

先生はタコ焼屋:アカペラ合唱団、芋洗いのマイクデビュー

先週の練習では、いよいよアカペラに、初めてのマイク使用。
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再現:
◆先生はタコ焼き屋:
「ハウリング起きたらこの赤いレバーをおろすのね…」
先生はこの日が、ミキサー卓オペデビュー。

私たちから見ると先生は、卓にかがみこんでタコ焼きを焼く職人さんそっくり。
のんきに笑い転げる私たちに目もくれず、操作ボタンを覚えるのに必死です。

◆せまい音楽室①
駅前高層ビル内コミセンの音楽室①は、14-16畳くらい。器材付きで6室ある中で最大とはいえ、ミキサー、ドラムスセット、ピアノ、KB、転がし、ギターアンプ、KBアンプ、ベースアンプ、ボーカルアンプ、サイドスピーカなどが部屋の半分を占めていました。残るは7-8畳位のスペース。そこに11名。もうきつきつです。

小さなスペースで、ひしめき合って歌いましたー(;^▼^)/
スピーカはすぐ目の前…ハウリングの恐怖に震えながら…

◆つかれた~:
合唱が妙に騒々しく聞こえる・・・
練習も一時間を過ぎると、みんな疲れてきました。マイクを持って歌うのは、カラオケほど気持ちよくありませんでした。気持ち良いハーモニーを作れなかったからでしょうか?

◆音量バランス?:
歌っている間も先生は、「みんなの音量バランス」をとるのに苦労されていました。
新曲はまだしっかり音程がとれていません。自信のない音程部分ではみんな口パクまたは小声になりがちです。今「みんなの音量バランス」をとっても徒労です。
先生もそれに気づかれて、「歌ってない人がいる~!」と嘆息しきり。
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雑記:
◆場所の選択を考え直す?:マイクを使うなら、ホールのステージを借りて練習しては?
◆機材の不具合:ミキサーは、8チャンネルのうち、一本が鈍感になっていました。何度かハウリングを起こして傷んだのでしょうか?
予算不足のため、器材提供側は特にメンテは行なっていません。報告すれば昔は修理に出してくれましたが、今は、まだ使えるチャンネルがある間は使用可能、という考え方です。
困りました。チャンネルは11本必要です。小さいミキサー持参して元ミキサーにつなぐ、という手はあります・・・。でも。マイクやケーブル、さらにミキサーとそれ用のケーブル、となると運ぶ荷物が重くなります。駐車場は遠くて不便な上に高料金・・・うむむ(悩)

☆彡マイクを借りられないの?☆彡
借りられます。でも、この公共施設では有料貸出マイクセットは2本までの規則(マイクスタンドも各音楽室に2本しかありません)。余分は持参しなくてはなりません。そこで、全員がマイクに慣れよう、とマイマイクをそろえることになりました。

この音楽室では、むしろ、ロックやカントリーの練習をしたいもんです。

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ハモらないアカペラ≠アカペラ

2012年3月29日木曜日

女声アカペラ:いよいよマイクデビュー

Soundhouseに注文したClassicProのマイク10本、マイクケーブル(バランス型)10本が届きました。

お一人様代金1580円。(みんなのランチ代で一式揃いました。やすい!安すぎる・・・)
マイク初心者向けには、なんといっても、このコストパフォーマンスがダントツ高いClassicProです(^▼^)/

◆ハチノジマキ:
配布後、8の字巻の簡易講習会を行いました。きゃーきゃ~と賑やかだったけど、きっと次の日には、誰一人やり方を覚えていないだろうなぁ~・・・(;>ω<)

◆ミキサーの取説:
使用スタジオに設置されたミキサーの取説をネットからダウンロードして、
みんなにメール添付して送りました。(誰も読まないだろうなぁ~・・・)

無理もありません。マイクなんて、おテントウ様が西から出たって使わない、という
クラシック唱法を誇るグループでしたから…。

今週は初めて音楽スタジオの器材を使用してアカペラ練習です。
ホントに「180度転換」するでしょうか・・・?わがグループの意識は・・・(疑、疑…)

Watching ...

2012年3月15日木曜日

完璧な楽器=フィドル

『正しい音階ー音楽音響学』という本があります。(溝部圀光著、日本楽譜出版社)

数年前、これを読みましたら、アカペラでやっているハモリが少々色あせて見え、かなりのショックをうけました。

ピアノの平均律に合わせて作り出すハーモニーは、本当に響きあうハーモニーにはならない・・・

楽器によって音階構造が違うため、アンサンブルの音を美しく合わせるのは難しいけれど、それを合わせようとするのが演奏技術だ、というのです。

正しい音階(=純正律)を奏でる完璧な楽器はバイオリン(フィドル)だそうです。

以後、フィドルから視線がそらせず、ついに一昨年、フィドルに手をのばし・・・
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このほど、『正しい音階』を読み返して納得したことがあります。

例えば、コードのE(EとBの2音)を出すため、第一指で2ー3絃を同時に抑えたとき、どうしても、指が抑えた2絃Bの位置は、3絃のEよりもナット寄りにずれます。
教則本には、指板上同じ位置を抑えるように書いてありますが、どうやっても指はその通りに抑えるのは難しい・・・。でも、ずれたまま弾くと・・・
気持ちのよいハモりを奏でます。(なぜ?)

その説明になるものを見つけました。
下の写真のEとBのポジションの違いがそれです。
The Irish Fiddle Book
by Matt Cranitch, p.46
『正しい音階』
溝部圀光著、90頁
奏でたのは「純正律」EBの心地よい響きです。

「純正律」を求める人たちが、バイオリンの伴奏に、ピアノでなくハープを使っておられることもうなづけました。

こうなりますと、様々な楽器の演奏者もみな、心地よい音を求めて、
演奏技術を磨いておられるわけです・・・分かってきた気がします。

2012年3月9日金曜日

フィドルの駒を削る:なかなか難しい・・・

3/4フィドルの駒を削ることにしました。
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◆発端:

わが小指の長さは4.5cm。4/4はどうも左手の指使いに無理を感じます。
おまけに、弓が長くて弓先まで弾き切れません。弓使いがつい、斜めになってしまいます。
最初に買って練習を始めたときの分数フィドルに戻ってみることにしました。
この3/4フィドルは、恐る恐る音を出しているうちに、弓が絃に吸いつくように弾きやすくなってきました。それを堺に、どっぷり練習に浸るきっかけになった記念の品。

中古の量産品(1958年、木曽鈴木バイオリン社製。当時は月産200本)ですが、長期間大事にされていたらしく、指板に塗料の剥がれが少々あるほか、外観や内部に経年変化が見られるだけです。

今回、駒を新調して、絃も張り替えました。
弾いてみると、音色も音量も以前よりずっと劣ります・・・ (汗)

音の改善方法は? 
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◆トライアル:

お店にもっていく前に、色々試してみることにしました。
調べてみると、使用者ができるチューニングの中に、駒情報がありました。

3/4につけた新品の駒を見ると、なるほど、駒のチューニングが全くされていません。表板の接触部分に隙間があって、ぴったり接触していませんでした。
また、普通より分厚くて、駒のカッティング形状も、削られていない部分がありました。

家族の無線機機材加工用道具箱からサンドペーパーを借りて、お手本の形を見ながら削ってみました。

これがなかなか難しい・・・
テールピース側に向ける面が平らに削れたのかどうか分かりません。
ルーペで観察して確認。(まぁ、いいか・・・)
ろくな道具もないのに始めてしまいました。
・・・最初の仕事は失敗かもしれません・・・(Trial&Error、いつものこと・・・)
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◆結果:

何度も調整した結果、表板との接触面はぴったりしました。
独特のカッティング調整は、三角ヤスリが欲しいところです。紙やすりをいろいろな幅の短冊状に切って、丁寧に穴部分の拡張に使い、お手本に少し近づきました。

音:
D絃の響きが格段によくなりました。(なぜ?なぜ?)
EとA絃も音量が増しました。
G絃は力んだようなハリのない音。もっと音量が欲しいし、深い響きが欲しいです。

G音の改善には、表板の内側にあるバスバーの調整も関わっているようです。
そうなると、表板をオープンしなくてはなりません。(お店に行かなくては)
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音はすっかり変わってしまいました。
理由もわからず・・・
奥は、そうとう深い楽器・・・

さて・・・これからどうする?

2012年2月29日水曜日

楽器対決 : あのbanjo boy - Billy Reddenさんだ!

映画の中に出てくる楽器はどれも気になります。

最近、CSで放映した ティム・バートン監督の「Big Fish」(2003)には、主人公が訪れる理想郷スペクターで、彼を迎える村人の中に、バンジョーを抱えた男性のショットがありました。なにやら見覚えのある顔です。・・・あのbanjo boyのBilly Reddenさんでは?

Big Fish出演のBilly Redden
ゲオの80円DVDを借りまくって見ていた頃に見た「脱出」(Deliverance, 1972、ジョン・ブアマン監督)という作品。
冒険を求めて川下りをしよう、と山深くに入った男性四人の冒険が、排他的な地元民への懐疑と恐怖から暴力的逃避行に一変するスリラー仕立ての映画です。
話が始まってまもなく、主人公4人の一人、ロニー・コックスが村で、バンジョーを抱いた少年に気付き、ギターでブルーグラスのフレーズ (曲は「Dueling Banjos」)を奏でます。
少年は、そのギターにバンジョーで応じます。閉鎖的な村は、近親結婚も多く、このバンジョー少年もそれを思わせる風貌をしており、
DeliveranceのBilly Redden
知恵遅れです。

この場面は、あまりに強烈で忘れられないシーンでした。
ギターとバンジョーのかけあいは、やがて素晴らしいショートセッションに。
しかし。
演奏を終えて、握手を求めるギタリストの手を少年は無視します。雰囲気は一変。
4人は地元民と仲良くやるつもりでしたが、相手はそれを望まなかった・・・。
この場面は、そのあとの展開を暗示する、ある意味で重要な「テーマ」部分になっています。

そういえば、私の映画好き兄弟たちがカルト作品に祭り上げていた映画の一つだったのを思い出しました。暴力シーンがハードで、同じ川下りモノなら、メリル・ストリープ主演の「激流」のほうがマシに思えましたが、あのBanjo Duelの場面は、ぜひもう一度見てみたくなりました。

ゲオには行かず、Youtube で見ました。
ジョージアの田舎のさらに奥・・・ 大自然に抱かれた山間の澄んだ空気。
だのに、住民たちが醸し出す、なんとも言えない、よどんだ空気感。

バンジョーvsギター対決・・・・
う~ん、やっぱりすごい。

◆映画「脱出」は、2008年にアメリカ議会図書館により、「文化的、歴史的、美学的に重要」な映画、として全米保存映画リスト登録されました。(Wiki) やはり、「カルト映画」です。
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◆Banjo BoyのBanjo Duel場面
http://www.youtube.com/watch?v=myhnAZFR1po

◆2003年New Yorker 記事:Billy Reddenが"Big Fish"に出演した経緯について
http://www.newyorker.com/archive/2003/11/17/031117ta_talk_friend

◆バンジョーボーイのビリーは、ロケ地の地元学校で監督に見出されたキャストでした。撮影当時15歳。
設定は近親結婚による遺伝子異常を抱えた子供です。深南部っぽい雰囲気を出すため、そのメーキャップが、さらにその設定をリアルにしています。
ビリーはこれ一作に出たきりでしたが、対決場面があまりに強烈だったため、アメリカ映画関係者やファンの間では、banjo boyとしてほぼ永遠に?その名を残しました。
Big Fishの監督ティム・バートンはどうしても彼を理想郷のバンジョー弾き村人として出したかったため、金や太鼓で探し回ったそうです。ジョージアの片田舎でコックと皿洗いをしていた彼を発見、ためらう彼を拝み倒して映画に。
ビリーは子供の時の撮影時に接した出演者のバート・レイノルズについて、不満を述べていますが、バートン監督については好意的コメントを述べています。(Wiki、The New Yorker)

◆ビリーは全くバンジョーを弾けません。簡単な指使いも覚えられなかったそうです。そんなわけですから、
バンジョーvsギター対決の場面。バンジョーのフレットに触れている彼の左手は別人のもの(現地のバンジョー奏者、Mike Addisの左手)です。
完璧な撮影アングル。カメラワークは名人芸。(Wiki)

◆この時演奏された曲は、"Dueling Banjos"。1974年、カントリー演奏部門でグラミー賞を受賞しました。作曲者Arthur Smithに無断で曲を映画に使用したため、訴訟に持ち込まれましたが、おかげでこの曲は大変有名になりました。(Wiki)



2012年2月18日土曜日

フィドルのレッスン:先生は世界の一流ミュージシャン

習い事をするには出費も必要です。
「バイオリン」を習おうとすると、気の遠くなるような時間と出費を想像してしまいます。

でも今は、一流のミュージシャンから素人さん(?)に至るまで、膨大なフィドル・レッスン映像がインターネット上に溢れています。

巨匠クラスのバイオリニスト、イツァク・パールマン自身の投稿映像から、多数のアイリッシュフィドルレッスンやカントリーフィドルレッスン、と枚挙にいとまがありません。曲を聴いてもなかなかすぐには耳コピできませんが、わかりやすくて感心するレッスンがいくつかあります。
最近見た中で、NationalFiddleHallさんの投稿映像シリーズ「Lick of the week」は80件近くのLickを紹介していて、分かりやすく、毎日チェックしています。

演奏者はShelby Eicherさんをはじめとする複数のフィドラーで、魅力的なLickを1-3分前後までの長さで簡潔にまとめてあります。
Youtubeで見られますし、オリジナルのHPは次のURLです。
http://www.nationalfiddlerhalloffame.org/Education/lickoftheweek.html
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つぶやき:

かつて、ロマ音楽に惹かれてYoutubeにどっぷり浸っているころに、思いました。
この人たちは、小さい時から旅生活の中で、なりわいの一部である音楽を生活そのものから体得してきたはず。フィドルもそうに違いない・・・と。
ならば、フィドル練習のために、似たような環境をつくれたら、映像の中のフィドル演奏者たちに一歩近づくことも可能かも・・・・

その思いを強く実感したのはある映画を見たときです。
少し前に、「Songcatcher」(2000年)という映画を見ました。サンダンス映画祭で特別審査員賞を受賞した映画です。

まだ音楽産業も皆無の頃、1900年代初頭、女性音楽学者が、エジソンの発明した蝋管録音機を携えて、アメリカ中西部のアパラチア地方に入り、地域に伝わる素朴な歌や曲を記録する旅がストーリーになっています。

映画の中に出てくる人たちは、狭い共同体生活の中で、労働の中や合間、家庭の休息の時に、畑で、家の中で、バルコニーで、一人であるいは家族や仲間と火を囲んで、作ったり伝え聞いた音楽を歌い奏で、家族そして世代へと伝えていました。
こうやって、音楽は伝わる・・・カントリー音楽のルーツを感じたときでした。
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こうした音楽を奏でる人たちから、フィドルを教わろうとするときは、決まって心が弾みます。






2012年2月5日日曜日

フィドル用マイク試験/どこまでこだわるか?耳コピ

カントリーのバンド練習。
スタジオ備品
YAMAHA EMX5000-20
先月製作した自家製フィドルマイク。使ってみました。
ウィンドスクリーンをつけたマイクを、その指向性に合わせて表響板に接触させ、フィドルに固定(アゴあてにクリップで固定)しました。

フォーンプラグをミキサー(YAMAHA EMX5000-20)にさし、フェーダースイッチを入れて、ゲインを上げ、調整。
音をボーカル用スピーカに出しました。
弾いているときは、耳元で生音がなっていて、スピーカの音は聞こえません。
録音を後で聞いてみた限りでは、自然な音に聞こえ、なかなかいい音です。
これで、練習には十分使えることが分かりました。
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この日は、練習スタジオに到着するとすぐに、
「フィドルの入るところはきっちり入れてね」と、バンマスたちから言われました。

そんな無茶な・・・初心者なのにぃ~と、レスは思わずExcuseに。
Youtubeを聞いて、しゃれたlickを探していますが、気に入ったフレーズがあっても、
おいそれと、すぐに弾けるようにはなりません。

正確な耳コピをしようとすると、当初考えていたよりはるかに時間がかかります。私の耳はまだまだです。

◆アバウトな耳コピは絶妙なフレーズを聞き逃す:
はい、聞き逃していました。
Silver threads~とI've got weakness~を耳コピして、気づきました。

「これでOK」と耳コピしたriffを楽譜に起こして練習していたのですが、もとの音源を聞き返すと、どこかフィーリングが違うのです。音源のほうが洒落ていて、どこがが違って聞こえます。しかしどうちがっているのかがクリアでない・・・何度「巻き戻して」聞いてもわからない・・・かくなる上は、MP3プレーヤーに入れて、何日かかろうと、徹底的に繰り返し再生で聞き取ってやろう、と決めました。
特に、テンポの速いI've got weakness~には苦労しました。

かくして、音源のriff部分の8小節を切り取り、MP3にして何度も聞きました。
つぎにpitchを変えずにtempoを遅くしてMP3にして何度も聞きました。それでも今ひとつ分からず、さらにtempoを遅くして・・・
数日後に初めて、「これか!」という手応えがありました。
違いはコード・スケール、そして微妙な音符や休符の取り方・・・だと感じました。

   ◆Silver Thread~のriff: アイリッシュフィドルでよく使うスケール
   ◆I've got weakness~rriff: ジャズフィーリングのコード・スケール

スケールを意識して聞くと、聞き取れなかった音がよりくっきりと聞こえてきました。
楽譜に起こし、何度も弾いてみてから、音源を聞き、音符/休符の長さの微調整をして、違和感がないことを確認、気持ちが落ち着きました。

暇を見つけてはフィドルを手にし、こんなことを毎日繰り返したおかげで、この2曲のriffだけは自信をもって弾けるようになりました。
でもたった2曲。
細部にこだわり過ぎて、バンドの要請に応えるにはのろすぎます。
やっぱり、アバウトでいいのかも・・・・。

2012年2月2日木曜日

コンサート終了:さらなるステップ

無事?終了。会場は満席。
よその合唱団やアンサンブルの方々も沢山見えて、とっても緊張しました。

◆出だしの4曲(春のメドレー、茶摘み、赤とんぼ、雪)は、軽快なリズムや民謡調、正統派の歌唱法を入れたり、動物の鳴きまねを入れたユーモラスな演出を加えて、会場の気分はほのぼのゆったりに。
◆次から、難しい曲に。
コンクール用曲2曲、アップテンポとスローバラードのミュージカル曲2曲。
出だしからハーモニーが微妙にずれたのはOver The Rainbow。
伴奏がないので、こういう時は、ひたすらソプラノさんに合わせます。

◆第二部:ジャズミサ
先生のAmazing Graceソロから入り、メンバーの合唱へ。
そのあと、ジャズミサに。この曲を目的に来られた他合唱団の方々は少なくありませんでした。さすがに、肝がすわり、自分的には可も不可もなく終わりました。
みなさんのコメントでは、この曲は素晴らしかった、一番良かった、とかなり好評でした。

私は、第一部で、久々にはいたハイヒールのせいで、立っているのがやっとになり、二部では、メンバーの普段の靴を借りてステージに。あとで友人に、「背が低くなって出てきたわよ」と言われ、しっかり気づかれておりました。

◆衣装:

一部で着た手作りの衣装はまばゆい印象だったらしく、「よかった」コメントが多く、好評でした。一方二部の衣装は、黒のサテンのロングドレスに、シルバービーズののかぶり襟で、ジャズミサに合わせたもの。意外ですが、こちらのほうが、ハイテンションな「とてもよかった」コメントが数多く、まさに圧倒的好評でした。ビデオでチェックすると、確かに一部と二部のステージのビジュアル的コントラストは強烈です。これをステージに鮮明に出したのは先生の演出です。

◆先生のMCは非常におもしろく、毎回好評なのですが、今回はマイクの不具合で、肉声のMCになりました。よく響く声なのでOKに思いましたが、コンサート終了後、離れたお席で鑑賞下さったシニアの方々から、よく聞こえなくて残念でした、とのこと。

会場はパーティーもできる多目的ルームで、立派なシャンデリアや絨毯を敷き詰めた豪華な部屋なのですが、あいにく、ステージとしては、照明も音響もフル装備ではありません。会場選びは、招いて下さる団体様のチョイスですので、会場の備品を最大限使ってのステージつくりをします。
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反省会:
この日まで自律節制を重ねてきたメンバーは疲労も頂点。コンサート終了後は解散。
日を代えて、次の練習日のあとに、ホテルで打ち上げパーティーを行いました。
◆「成功」:
細部で多々指摘はありましたが、今回先生は初めて「成功と言っていいかも」と。
・全体の歌唱力、表現力のレベルアップが見られたこと。
・演出、構成に加え、各メンバーの能力や魅力を随所でより生かせたこと。
などが先生の感想の根拠です。

◆さらなるステップ: マイクを使用してのアカペラへのチャレンジ
音大出身のメンバーが占めるアンサンブルは、これまで大半のメンバーがマイクを使うことに抵抗感を示し、あくまで、正攻法の歌唱にこだわってきました。
でも、あちこち招かれステージを構成してきた中で、ボイスパーカッションや打楽器を入れる試みをするうち、先生や私を含め、一部のメンバーは拡声装置を使う必要を感じていました。

それがいっきに強くなったのは、Swingle Singersのステージを目にしたときでした。
同ステージをご覧になられた先生も、すでに同じ思いを強くされていた時期です。
この頃私はダメもとで、簡易PA機材の段階的導入案を先生にオファーしてみました。

反省会の終わりに、先生は「思い切って新しいチャレンジをしましょう」、と述べられ、
マイク使用をオファーしてくださいました。
高価でなく、リーズナブルで高コストパフォーマンスの機材(マイク&ケーブル)を各自が持ち、とにかく使ってみる、という私の案です。労力分散もあって、各自マイマイクを練習場のミキサーにセットしてもらいます。これは、みんなが機械に触れることを狙っています。マイクとケーブル合わせて1600円程度の出資。ちょっと贅沢なランチ一回分相当です。

いよいよ、次の段階へのスタート地点に立てそうな気がしてきました。
反省会が終わり、何枚もの皮がむけたような、新しい気持ちになりました。

◆今後:
ひとりでPAもやり歌も歌うのは無理です。
PA機材の運搬、セッティング、撤収も手間ですし、時間もとります。
PC恐怖症が数名おり、機械に背を向けているメンバーもいます。希望者を募ったら、誰も手を上げない可能性大です。

でも、誰もが機材を扱えるようになってほしいものです。
それなりの作戦が必要かもしれません。








2012年1月25日水曜日

本番まであと4日:衣装合わせ/出ハケ/立ち位置

本番まであと4日。
◆新しい衣装:
毎舞台、一番悩むのが衣装。
曲のジャンルや演出により、さまざまなアイデアが出ますが、企画倒れでした。ところが、今回ジャズミサが歌いたくて新メンバーになられた方がマルチタレント。彼女のけん引力で、さらに仲間2人が協力して、デザインから縫製まで仕上げて下さいました。写真はコンサート第I部で着るその衣装です。早速衣装合わせ。
メンバーの体型はさまざま。そのため、デザインは二転三転し、この無難な形に。
布地はいつものように、日暮里の布地問屋街で仕入れました。光沢素材、色は5色で、パートごとに色を決めました。
アルト3(最低音部)は舞台上手でマリンブルー。下手のソプラノさんはエレガントな紫色。美しいグラデーションが生えるように並ぶことでステージを彩ります。
◆ヘアースタイル:
舞台用ヘアスタイルは、これまで各自の好みでOKでした。今回は先生の指示で、肩まで垂らすことはNG、耳と首を出すすっきりヘアーに。これは、ジャズミサを強く意識した指示です。
ロングヘアはアップかポニーテールです。さて、どうしましょう・・・。
急いでエクステを買ってきて自分のヘアスタイルを金曜の練習までに創らねばなりません。
◆II部で着る衣装:
ジャズミサ用の衣装は、ユニフォームの黒いロングドレス。今回は黒いジョーゼットをドレスの下に来て、ドレスの上からシルバービーズの大きな襟飾りをつけます。
そろいの黒い楽譜ホルダーにジャズミサの楽譜をはさんで舞台に並びます。
暗譜でなく、楽譜を見て歌う曲は初めてのことです。
理由は、ジャズミサが13~4分、と非常に長い曲であること、ラテン語の暗記にみんなが苦労したことなどです。失敗を案じた先生が特別に許してくださったのです。
ピアノ伴奏が入るのも初めてのことです。
ジャズミサのジャズ・フィーリングを出すためです。メンバーはほとんどが音大出身者でピアノの先生ばかり。ジャズ好きの仲間が自分でアレンジした伴奏を入れています。
今日の練習では、入場退場、ステージ上での位置交代、アクションの演出などを交えて、ゲネプロを繰り返しました。
練習は残すところあと一回。本番当日は早朝からリハです。
先生の到着後、照明調整、ゲネプロを行う予定です。
ジャズミサを目当てに来てくださるお客さんが多いはず。
コンサート後のコメントを楽しみに、残りの時間で最高のステージに仕上げます。(♪)

2012年1月18日水曜日

フィドル用マイク: 試作機1号

簡単なフィドル用マイクを試作してみました。
材料:
①Casioの安価なヘッドマイク(ダイナミックマイク、980円、ケーブルの長さは2mあまり、フォーンプラグは6.3mm,2極標準でミキサーのマイクジャックにそのまま差し込めます)。ヘッドセットからマイクとフレキシブルアーム部分を取り外して使用します。マイク部分のウィンドウスクリーンはフィドルの上響板に接触させる際のクッション材になるのでそのまま使用します。
②文房具屋さんで購入したステンレス製クリップ(48円)
③DIY店で購入した、引き戸の隙間用粘着テープ(198円、5mmx15mmx4m)
マイクは楽器本体に張り付ける必要がありますが、とりあえずは、これで試してみました。

Bassアンプにつないで音が出ることは確認。
でもどんな音質で出ているのかよくわかりません。楽器の性質上、耳元で大きな生音を聞かねばならないためです。近所迷惑ですから、アンプ音量を上げるわけにもいきません。
数万円の専用コンデンサーマイクの性能には程遠いですが、今回は音質は二も三も次、拡声優先です。実験は次回の練習で。

2012年1月15日日曜日

緊急事態発生:危うしコンサート・・・

1月2週目の練習日朝、先生からの緊急事態メールでみんなチジミあがりました。
アカペラコンサート本番が目の前にせまっている今、メインのソプラノさんが出られないかも、というニュース。
3人分の声量を持ったソプラノさんです。残るソプラノは2名。誰も彼女の代わりはできません。ほとんど、ひとり1パートで歌ってきましたから、誰かが欠けるなんて誰も想像していませんでした。
……
練習はイレギュラーこの上なく、先生は、彼女なしでは歌えない歌を急きょプログラムからはずし、組み直しました。
昔歌った無難な曲に差し替え、曲数が少なくなった分、お客さんと歌う曲を増やしました。
そんな中、みんな落ち込んだり、励ましあったり、目まぐるしい時間を過ごしました。

その夜、ソプラノさんからの連絡で、とりあえず出られそう、と分かり、みんな胸をなでおろしました。
健康上の理由とのことでしたから、みんなとても心配したのです。

先生は即座にプログラムをもとにもどし、私たちは、また難しい歌を何曲も、少しでも仕上げようと、スケジュールの合間にいくつもの自主練を入れ、目の前の本番に向かいます。

まるでジェットコースターに乗っているような一日でした。

今までも人数が欠けたことはありました。
家族の慶弔などでいっぺんに3人も出られなくなり、5人と先生だけで乗り切ったフェスティバル。
私も入団当初、親の病気で本番を当日ドタキャンしたことがあります。私を責める人はなく、アルト一人で頑張ってベース部分を入れてくれた仲間にはとても感謝しています。
思い返せばたくさんのハプニングがありましたが、どんな窮地に陥っても、先生は「やり遂げる」姿勢を崩しませんでした。

このことを今、しみじみと噛みしめています。


2012年1月9日月曜日

音程:微妙なズレの修正を…

アカペラ舞台本番まで20日余り。
衣装準備、立ち位置や振付を覚えて、内容をできるだけ充実させたい所です。

暗譜の点検もありますが、それ以前に、音程がズレる問題をまだ抱えています。
全体にハーモニーが美しくない箇所が複数あるのです。

自分では正しい音を出しているつもりでも、ほかの人の声に十分合った音を出していないのかもしれません。なぜなら、途中で高音域の音程が下がることがしばしばおこるからです。これは、人の耳には目立って聞こえませんが、ところどころピアノで音程確認をすると、はっきりします。

また、次に出す音に自信が持てない(音の記憶が薄れている・・・とでも)時、とっさにほかのパートの音を出しながら、そこから、それにハモる音を選んで、とりあえずハーモニーにすることで、その場を乗り越えます。
でもこれは急場の応急処置です。なぜなら、本来のハーモニーの構成を勝手に部分変更することになるからで、やはりきちんとした音を出すべきです。

対策は、ほかのパートの要所部分をきちんと把握したうえで歌えるよう練習することでしょう。
さて、どうやって…?

2012年1月5日木曜日

新年歌い初めは個人レッスン

先生のお宅に、個人レッスンを受けに行ってきました。
本番まで20日あまりというのに、私たちの仕上がりの悪さに、たいそう危機感を感じられた先生が、もっと練習をするようにとオファーしてくださったものです。3時間はあっという間にたってしまいました。

◆音程を正確に:
音量、音色ともにOKでしたが、微妙な音程がいくつかありました。仲間の声とのハモリが妙なウナリを生じていたり、ちょっと気持ちよくない重音になっているので分かります。
高音域を伴う曲は、途中で全体にキーが下がりぎみです。高音域パートが下がるのにつれて、低音域パートも下がってきますが、ただでさえ出にくい低音域、アルトは苦しいのなんのって・・・

◆3連符:3連符が分かるように正確に出して歌う。(Anus Dei)
◆ソロ部分:ソロだとはっきり分かるように、出だし(アタック)のメリハリをつける。
◆リズムパート:リズムのメリハリをつけて、リズムをクリアに前面にする。

他にもたくさん…
次の練習までにクリアして練習に臨みます。(喝!)

2012年1月3日火曜日

発声のために:日本古武道の身体意識

NHKのBSで「侍スピリット」という海外向け番組の再放送があり、大変興味深く見ました。
案内役の格闘家ニコラス・ぺタスさん(18歳で来日し、極真空手道場入門、元欧州空手チャンピオン、38歳)は自分が「勝つ」ために習ってきた「空手」について、その究極の目標を「沖縄空手」の中に見出したようでした。それはまったく異なる「空手」。その目標は、ひたすら「型」の鍛練を通して、他人の痛みを知り、自身のコントロール力を磨くことだそうです。
この番組には、運動科学研究者の高岡秀夫さんも出演されていました。
以前に、「身体意識を鍛える」という高岡さんの著書を読んだことがあります。発声に必要な身体イメージを求めていたころ読んだ本です。
内容は、適切なトレーニングをすることで身体意識を高め、より無駄のないバランスのとれた心と体を作ることができる、というものでした。
「武道」のどのジャンルでも「ふんばらない」「押さない」「引かない」という、常に流動可能なスタンスを保っています。
合気道では、相手の力の流れを意識し、その力を利用しつつ力の流れをコントロールする様子が分かりやすく説明されていました。
どれをとっても、これはつぎのことを意味しているように思えます。
大切なのは、全身の部位がいつもリラックスしていて、次の動きへのスタンバイ状態でいることです。
そのことが腑に落ちる経験があります。
少し前まで、ジャズミサの第5部「Agnus Dei」のアルトのソロ部分は、普段出さない音域で、なかなかブレずに響くロングトーンを出せませんでした。
先生は「ドラム缶になったつもりで」「口、のど、気道、肺、お腹を広く太く開けて」と指示。でも息の通り道は意識すればするほど緊張して、思うように発声できませんでした。
そこでほかの考え方を模索しました。
たどり着いたのが、腹筋・背筋・側筋(脇腹の筋肉)を大きな口(唇)に見立てたイメージです。大きな唇からは大きな声や小さな声が自在に繰り出される、そんなイメージです。
これはかなりの改善をもたらしてくれました。
全身の身体感覚を持ちながら、声は以前より響き、クレシェンドのコントロールもより楽になった、ように感じました。身体感覚が全身のバランスを維持することで、必要な動作をそれぞれ的確に、流れに乗せられるのかもしれません。
先生は「よく出たわね、出しにくい音なのに。アルトさん、がんばったね」と、うれしいお言葉をくださいました。
この「唇」を忘れると、すぐ以前の失敗を繰り返します。
これも訓練でしょうか。